菊池 廣江(療養相談員・訪問看護師)
療養相談で「首が下がり困る、何かよい方法があるか」ということをよく聞かれます。「首下がり」とは、以下のような症状です。
1.首が下がることでその重さやだるさ等の辛さや不快感、痛みや肩こりが生じます。
2.食事の摂り方や飲み込み、着替え、発声や歩行、移乗等日常生活に影響が出ます。
「頭の重さ」は成人では体重の 10%(体重 50㎏なら約5㎏)と言われており、この重さを首、肩、背中の筋肉と背骨で支えています。目線が下がり角度が変わるだけで負担が大きくなります。首下がりは頚部から背中につながる筋肉(頚胸椎移行部の伸筋群)の凝りや筋力低下により発症し、頚椎を支える後ろの筋肉と靭帯が弱くなるため、骨と骨との間が広がってしまいます。「首下がり」には個人差があること、ALS患者の全ての方の症状ではないことをご理解ください。
ALS患者における首下がりについての対症方法や頚部を支える装具を紹介します。
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