患者の声・家族の声:呼吸リハビリテーション

LICトレーナーのことは患者のブログで知りました。

ALS は進行すると呼吸筋を大きく動かすことができなくなり、肺が硬くなっていきます。そうなると誤嚥や呼吸障害などが起きやすくなります。使い方はLICトレーナーに装着したアンビューバッグを押して、肺が目一杯空気を吸い込めるまで空気を送ります。次にその状態で一定の時間「息ため」を行い、それから空気を吐きます。息ためをすることで肺の隅々まで空気をいきわたらせて呼吸筋をストレッチすることができ、空気を送り込むときに逆流を防止する機能があります。

私は呼吸リハビリの一環として使用しており、週に3 回訪問看護師さんの指導のもと練習をしています。練習中は肺や胸郭がしっかりと広がる感覚が得られて効果を実感しています。

50 代 男性


主治医から鼻マスクとカフアシストを同時に使用することを勧められて、主人は5 日間入院しました。退院後は、本人はもとより傍にいてサポートしなければならない私も使うことに消極的で「やらない、今は特に必要ない」と自己判断をしてしまいました。当初、月1 回の呼吸器内科の先生には「なかなか使えていません」と報告することが数ヵ月続きました。しかしその後先生より強いお叱りを受けて、私もやっと重い腰を上げ、両腕の筋力が低下している主人と向かい合いました。主人の頭を支えながら「吸って 吐いて」「吸って 吐いて」と声掛け、自分も使っている気持ちで少しずつ慣れていきました。今では毎日なくてはならない器具になりました。

カフアシストは肺が萎縮するのを膨らませる効果があるので、1日数回使用することを勧められています。最近、主治医から無気肺がみられるため、回数を増やすように言われています。私も時間を作り少しでも回数を増やしたい気持ちでいっぱいですが、なかなか実現できません。

先生方を始めたくさんの方々のサポートのおかげで、今の主人がいます。

70 代 女性


ALS と告知された当初、主人は大変なショックだったと思うのに、家族にはいつも通りに接していました。私はといえば、頭が真っ白で何も考えられませんでした。気丈に振る舞う主人の前では涙は禁物と思い、よくお風呂の中でずっと泣いてました。

手足が思うように動かなくなると、私が送迎して車椅子での出勤、同僚の方々に助けていただきながら最後まで勤め上げることができました。その姿勢・信念に応えサポートする毎日でしたが、今思えば常に主人のペースに合わせて行動していたように思います。
私が50 才の時に、同居の主人の両親が同時に認知症になったため、介護のために退職しました。主人の両親に子どもたちの面倒をみてもらっていたお陰で働くことができたので、今度は恩返しと思い懸命でした。

父が亡くなり、母の認知症がひどくなって施設に入所した矢先に、主人の病気が発覚しました。主人の還暦から毎年1回旅行をと決め、1度だけ長崎方面へ。それが最初の思い出の旅でした。

現在の在宅生活は周りの方々に助けていただきながら過ごしており、感謝しかありません。吸引は自動痰吸引器アモレを使用しています。いろいろな条件で痰が粘調になるとアモレが使用できず、吸痰が日に何度にもなります。その時にカフアシストを使用すると肺機能を助けて痰を出しやすくしてくれます。普段でも就寝前は特にかかせません。家族ばかりでなく患者の睡眠確保にもなるので利用されることを是非お勧めします。

最後になりますが、画期的な特効薬を1 日も早くと願っております。

60 代 女性

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