栄養障害が進行すると、筋肉量減少、免疫力障害、生体適応障害がおきます。診断前後の体格指数(BMI)を比較して気をつけましょう。また病前体重の10% 以上の体重減少がある場合には注意が必要です。
発病初期はタンパク質、炭水化物、脂肪を多く摂り、体重維持を目標にします。
日常の食事の工夫としては、食パンをクロワッサン、豚ロースをバラ肉、豆腐を厚揚げ、油煮缶詰を摂る、焼き魚・焼肉を揚げ物にする、お浸しにマヨネーズやドレッシングを使う、ご飯を炒飯やピラフやチーズを使ったドリアやグラタンにするなどで摂取カロリーをUP できます。1日3食摂り、間食や食べる回数を増やす(おにぎり、牛乳、ヨーグルト、果物、ビスケット、プリン等)、それに足してスーパーマーケットでも購入できる栄養補助食品もお勧めです。
そのほかに、以下のような各種栄養補助剤の利用もお勧めします。
・大匙1杯を混ぜるだけでエネルギーや、たんぱく質が補え、味が変わらないペースト状の補助剤
・油の使用に中鎖脂肪酸は有効です。この商品は加熱せず食品に混ぜる、かけるだけでエネルギーUP可能。
詳しくは日本ALS協会本部でご案内できます。
また適宜栄養状態やコレステロール、糖尿病値を血液検査で確認することも必要です。なお、気管切開後は低代謝となり、過栄養は肥満、高血糖状態になるなどの諸問題の発生なども考えなければいけませんので、体重や腹囲を指標にしながらカロリー摂取量の調整が必要です。
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